日本心理学会 若手の会が主催している「異分野間恊働懇話会2023」で、「持続可能な社会において心の健康を支援するテクノロジ」というテーマのポスター発表をしてきました!
Abstract
SDGs において,メンタルヘルスの保持増進は非常に重要な課題の一つである。特にメンタルヘルスは SDGs の 3 つ目のゴール「すべての人に健康と福祉を」に関連する。より多くの人々にメンタルヘルス支援を提供するためには,ICT (情報通信技術) などの活用が必要である。SDGs AICHI EXPO 2022 で,SDGs の観点からメンタルヘルス支援にテクノロジを活用した事例を来場者に紹介した。また,SDGs とメンタルヘルスの関連について,来場者のうち 12 名から回答を得た。その結果,SDGs において,メンタルヘルスは重要だが,日本ではその支援が進んでいないと考える人が多い傾向にあった。以上を踏まえて,メンタルヘルス支援にテクノロジを活用することの利点や問題点,普及方法に関して発表する。
川北 輝・川北 成美 (2023). 持続可能な社会において心の健康を支援するテクノロジ 日本心理学会若手の会 異分野間恊働懇話会2023
SDGsの3つ目のゴールは、「すべての人に健康と福祉を」です。より多くの人々にメンタルヘルス支援を届けるためには、テクノロジの活用が不可欠です。また、メンタルヘルス支援を届けるだけでは意味がなく、実際にその支援を必要な人が受けられるようにしなければなりません。
そのためには、デジタル・デバイド (情報格差) を可能な限り少なくすること (質の高い教育をみんなに) も重要になります。現状では、年代や国の違いによってデジタル・デバイドの差が大きくなっています。
これらのことを踏まえて、メンタルヘルス支援にテクノロジを活用することの利点や問題点、普及方法に関して発表しました。
ご質問
下記のご質問をいただきました!
また、多くのディスカッション、ありがとうございました。楽しかったです。
- カウンセリングAIの今後の発展をどのように考えているのか (また、ユーザの悩みに対して、現状のカウンセリングAIはどこまで適切な応答ができているのか)
- メンタルヘルス支援アプリの現状について
- デジタル治療のターゲットについて
- 精神科医、公認心理師、臨床心理士などの心理専門職に相談する場合と、アバタやエージェントに相談する場合では、利用者にどのような違いがあるのか
- メンタルヘルス支援アプリやデジタル治療の値段は現在どれぐらいなのか
- 認知行動療法 (CBT) を行うロボットやエージェントについて
- 既存のメンタルヘルス支援アプリはチャットボット形式が多いのか (人同士がICTを通じて支援するアプリはあるのか)
- VRやARを使った心理療法について